【LIVE REPORT】 2023.11.26 渋谷eggman / Live -Winter-

2023 ADDICT OF THE TRIP MINDS Live -winter-
2023.11.26 sun.
渋谷eggman
Text.K子。

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2021年の再結成時はコロナ禍だったこともあり、これまで座席のあるライヴを行ってきたADDICT。2年が経過して、ついにオールスタンディングが解禁!
『2023 ADDICT OF THE TRIP MINDS Live -winter-』では、『Live -Spring-』時には訪れることができなかった大阪でも12月3日に開催する。
こちらは後日改めてレポートをお届けする予定だが、今回は取り急ぎ11月26日に渋谷eggmanにて、昼・夜の二部構成で行われたライヴについて速報気味にお届けします!

この日の会場は「渋谷eggman」。
LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)やNHKなどが向い合わせに位置する、この街のエンタメ発信のド真ん中である。と同時に、ADDICTの会場としては珍しい“THE ライヴハウス”。つまり、ステージも低く、客席からは手を伸ばせば触れてしまえる距離感で、ほとばしるような演奏を体感できるということだ。何なら、スピーカーを通してではなく生の音圧を直で感じることすらできる。

定刻を5分過ぎ、登場した健一さんの手には配信中のスマートフォンが!なんと、今回昼・夜でライヴ数曲や楽屋の様子が「ADDICT公式(@atripminds2021)」「岡本健一(@kenichi.okamoto)」「FC AddicTripS(@addictrips2023)」の3アカウントより、それぞれ違った内容やアングルなどで生配信!ソールドアウトによりチケットが入手できなかった人や遠方の人たちにとっては、嬉しいプレゼントとなったに違いない。

曲数は昼が12曲の夜が13曲で、バージョン違い含めその半分が異なる選曲となっている。印象的だったのは、どちらの公演でも演奏されていた「幸せな日々 New ver.」。アルバム『PARADIGM SHIFT』に収録されているremixの「HAPPY DAYS」をベースにバンドアレンジされたもので、リズミカルなギターにステージも客席も軽快に体を揺らす。そして《右手を上に挙げて 拳を握りしめる》という歌詞に合わせてたくさんの腕が振り上げられ、高ぶる感情に「あーーーーー!」と叫ぶ健一さんにまた客席が反応する。相乗効果のループが見事に外の寒さを忘れさせてくれる。

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それぞれ少しずつ趣が異なる昼公演にて特にその色を感じられたのは、中盤ブロックで披露されたこの2曲ではないだろうか。「今はなき世の中」から絶妙の間でMotmさんのドラムが音を刻み、妖しいベースに醸し出される物語に思いを馳せる「特別な人」。《世界が終わると言うならば…》と神様に導きを乞うように両手を掲げる健一さんの…いや、世界中の祈りが、どうか届きますようにと願わずにはいられない。

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そして、やわらかな音色の中にこのアレンジならではの静けさと、底に秘めた熱のようなものを感じられる「偽り感じて(Slow ver.)」。ゆらゆら揺れる“青”がまるでそれを映し出しているかのよう。この日は全曲通してオイルアートが投影されており、春のライヴ時には見られなかった手法がいくつも使われ、eggmanという会場をADDICT空間に創り上げていた。

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本編ラスト前には「勝手に動画撮っていいよって言ったら、みんな撮り出すの?」という問いかけから、いざ《虚ろな目で何を見る》と歌い始めたものの歌うのを中断。「みんな機械がこっち見てて全然虚ろな目じゃない!」という理由でスマホでの撮影はここまで(笑)。それでも和やかな空気に包まれ、投稿OKということですでにX(旧Twitter)上でもたくさんの動画が確認できる。そういった意味でも特別な回になったのではないだろうか。

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夜公演はというと、まず触れるべきは一曲目の「一人にしないで(New ver.)」だろう。なぜならこのバージョン、ライヴ2日前のリハーサルにてアレンジ制作している様子を、FC限定でインスタライヴ配信している。普段は観ることのないやりとりや、曲が生まれ変わってゆく過程を公開するという、何とも斬新なプレミア感。その完成形が実際目の前で披露されたということだ。通常よりさらにテンポダウンしたアレンジで、内なる自己がより露に表現されているように感じる。エフェクターを駆使したシンセのような音を奏でるシゲさんのベースも特筆すべきところだろう。

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続く「幻影」が二曲目にしてこのライヴの静から動へのスイッチとなった。ズッシリと腹に響くベースにさらに深く低く鳴り響くドラム、その躍動感に何かが沸き起こる。そこからはもう、やる曲やる曲「なんだ、これ?」というくらいの盛り上がりよう。健一さんも「盛り上がっちゃった(笑)。ちょっと盛り下がるやつやろう」と言い出すほどで、そう紹介した「誰もが気付かない日の午後」も歌い終えたらやっぱり大盛り上がり!途中、指輪が飛んでしまうというハプニングもあったが、無事手元に戻ったお礼として拾い主にはサイン入りセットリストがプレゼント!その後も結局ぶち上り状態は続き、最後は予定になかったダブルアンコールでの「無題」にて、乱れ灯る照明に最高潮の熱気の中終演となった。

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「盛り上がりすぎて二酸化炭素だらけ」と途中休憩に入ることもあったが、そんなことさえこのハコの醍醐味に思えてしまう。やっぱりライヴハウスは最高だ。笑顔で客席を見渡している志門さんの表情からもそれはばっちり伝わってきた。よいお年を?いやいや、その前にもう一本楽しみましょう。次は大阪だ!

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***** SET LIST◆昼の部 *****

1. 私と自分
2. 幸せな日々(New ver.)
3. 推察の最中で
4. ぬくもり求め
5. 何も知らない
6. 今はなき世の中
7. 特別な人
8. 偽り感じて(Slow ver.)
9. 孤独に自由に
10.輝ける亡者(CD ver.)
11.この場所から(New ver.)
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EN. 無題

***** SET LIST◆夜の部 *****

1. 一人にしないで(New ver.)
2. 幻影
3. 心の中の銃
4. 誰もが気付かない日の午後
5. ぬくもり求め
6. 孤独に自由に
7. 偽り感じて(CD ver.)
8. 幸せな日々(New ver.)
9. あの娘は言う
10.輝ける亡者
11.この場所から
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EN.1 今、再び
EN.2 無題

◆Photographer : Keisuke Nagoshi


K子。/音楽ライター
神奈川・湘南育ち。音楽と旅行と食べ歩きが大好物な、旅するライター。愛情込めまくりのレビューやライヴレポを得意とし、ライヴシチュエーション(ライヴハウス、ホール、アリーナクラス、野外、フェス、海外)による魅え方の違いにやけに興味を示す、体感型邦楽ロック好き。

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